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アメリカのギターメーカー、ギブソン・ブランズが1日、
日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用を申請した。
多くの著名アーティストが愛用した著名ブランドだが、
音響機器メーカーなどの買収があだになり、経営破綻に追い込まれた。
リアルサウンド テックより
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このニュースは私に感慨を持って懐かしいある光景を思い出させた。
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2000年ファンフェアのある日。ナッシュビルで。
オープンしたばかりの巨大ショッピングモール、オープリーミルズ。
この中の一角にGibson Bluegrass Showcaseがあり
公開修理をしている円形のカウンターの中では
若い職人が修理したばかりのマンドリンを抱えると言った。
「何でもリクエストしてくれ」
それでは、と咄嗟に思いついたのが
「Will The Circle Be Unbroken(永遠の絆)」
「オーケー」彼が貼り付けたばかりのマンドリンを奏でると
カウンターの周りにいた何人かがそれに合わせて歌い
ギブソンの広場はちょっとしたミニコンサートとなった。
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オープリーミルズにはすでにGibson Bluegrass Showcaseの名前が無い。
ギター生産開発及び販売事業は継続していくそうだが
オープリーミルズもすでに経営母体が変わり
撤退した店舗も数知れないという。
わずか18年の間の浮き沈みの激しさに世の厳しさとはかなさに
感慨深いものを感じている。